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外反母趾

足の親指が内側(第2趾側)に曲がり、付け根(母趾MTP関節)が外側に突出する変形。

女性に多く、ハイヒールや先の細い靴の着用、遺伝や足のアーチの崩れが原因となることがある。

痛み・タコ・靴の圧迫感・歩行障害などを引き起こす。

外反母趾による歩行・足への影響

母趾球に体重が集中しやすく、痛みやタコの原因となる。

足のアーチが崩れやすく、開帳足や扁平足に進行することがある。

歩行バランスが乱れ、膝や腰への二次的負担が増えることもある。

内反小趾

足の小指(第5趾)が外側(小指側)に曲がり、付け根(小趾MTP関節)が内側に突出する変形。

外反母趾と似た構造的問題ですが、小指側に起こる変形です。

足幅が広がりやすく、靴の圧迫やタコ・痛みの原因になります。

内反小趾による歩行・足への影響

小指の付け根に圧力がかかりやすく、靴擦れやタコ、痛みが出やすい。

足の外側に体重が偏るため、歩行バランスの乱れや疲労感が増す。

足の横アーチが崩れ、開帳足や扁平足が進行することもある。

足底筋膜炎

足の裏にある**足底筋膜(踵から足指まで伸びる膜状の組織)**が炎症を起こす病気。

主な症状は踵や土踏まずの痛みで、特に朝の一歩目や長時間歩いた後に痛みが強くなる。

ランニングや長時間立ち仕事、扁平足やハイアーチなどの足の形の影響で起こりやすい。

足底筋膜炎による問題

足底に過度な負担がかかると炎症が悪化。

歩き方をかばうことで膝・股関節・腰に二次的な負担がかかることがある。

痛みにより運動量が減ると、筋力低下や体重増加にもつながる。

脛骨過労性骨膜炎(シンスプリント)

脛骨(すねの骨)の内側下1/3あたりに痛みが出るスポーツ障害。

ランニングやジャンプ動作の繰り返しによって、脛骨の骨膜や周囲の筋肉に炎症が起こる状態。

足の形や歩き方、筋力バランスの影響で起こりやすい。

シンスプリントの原因と歩行への影響

足の内側縦アーチが低い扁平足や、足首の柔軟性不足で負荷が集中すると発症しやすい。

足の衝撃吸収が不十分になると、すねの骨に繰り返しストレスがかかる。

痛みをかばう歩行になると、膝・股関節・腰への負担も増える。

変形性膝関節症

膝関節の軟骨がすり減り、関節が変形する病気。

主に中高年の女性に多く、加齢や体重増加、膝への負荷が原因。

症状は膝の痛み・腫れ・変形(O脚・X脚)・可動域制限。

進行すると歩行困難や日常生活への影響が大きくなる。

変形性膝関節症による歩行の問題

膝の軟骨がすり減ると、体重が膝の内側(O脚)や外側(X脚)に偏る。

不自然な荷重によって、膝だけでなく股関節・足首・足底への負担も増加。

歩行のバランスが崩れ、疲れやすさや転倒リスクが高まる。

変形性股関節症

股関節の軟骨がすり減り、関節が変形する病気。

主に中高年の女性に多く、加齢・体重増加・先天的な股関節の形態異常(臼蓋形成不全など)が原因。

症状は股関節の痛み・可動域制限・歩行困難。

進行すると、脚の長さの左右差や歩行のアンバランスが生じる。

股関節症による歩行の問題

股関節の変形や痛みで左右の荷重バランスが崩れる。

体重をかばう歩き方になり、膝・足首・足底への二次的負担が増える。

立位・歩行時の不安定さや疲労感、転倒リスクが高まる。

リスフラン関節症

足の**中足骨と中足骨底骨(楔状骨や立方骨)が接する関節(リスフラン関節)**に障害が起こる疾患。

捻挫や外傷、慢性的なストレスにより関節や靭帯が損傷すると発症。

症状は足の中足部の痛み・腫れ・歩行時の違和感が主。

主な症状

足の中足部(足の甲の付け根あたり)の痛み

長時間の歩行や立位で悪化

足の腫れ、変形、歩行異常

原因

足の捻挫や外傷

長時間の歩行やスポーツによる反復ストレス

扁平足や開帳足など足底のアーチ崩れによる負荷集中

アキレス腱炎

踵の後方にあるアキレス腱(ふくらはぎの筋肉と踵をつなぐ腱)の炎症。

ランニング、ジャンプ、急な運動開始などで起こりやすい。

症状は踵の上部や腱周囲の痛み・腫れ・硬さ。

主な症状

運動開始時や運動後に踵や腱に痛み

アキレス腱の圧痛や腫れ

膝下やふくらはぎの筋緊張

原因

過剰な負荷(走りすぎ、ジャンプ)

足の形や歩行パターンの偏り

扁平足や過回内 → 足首の内側への負荷が増える

ハイアーチ → 踵への衝撃集中

柔軟性不足や筋力アンバランス

種子骨炎

足の母趾球の下にある小さな骨(種子骨)と腱周囲に炎症が起こる疾患。

ジャンプやランニングなど、母趾に繰り返し負荷がかかることで発症。

特にスポーツ選手や長時間歩く人に多い。

主な症状

母趾球(親指の付け根)の痛み

歩行やジャンプで痛みが強くなる

足底にタコや胼胝ができやすい

原因

母趾への繰り返しの圧力や衝撃

扁平足や開帳足による前足部の荷重集中

足底の柔軟性不足や靴のフィット不良

モートン病

足の中足骨(指の付け根の骨)の間にある神経が圧迫されて痛みやしびれが出る疾患。

特に第3・第4指間に多く、女性に多く見られる。

原因として、扁平足や開帳足、先の細い靴やヒールの着用が関係することが多い。

主な症状

足の指間やつま先のしびれ・チクチクする痛み・灼熱感

長時間歩く、走る、ヒールを履くと痛みが増す

足底にタコや胼胝ができることもある

ハグルンド病

踵(かかと)の後ろ側、アキレス腱の付着部に骨の突出(骨棘)や炎症が生じる疾患。

主にかかと上部の痛みが特徴で、靴の後ろに当たると痛みが強くなる。

運動習慣のある若年~中年の人や、ハイヒールや硬い靴をよく履く人に多い。

主な症状

踵の後ろ側の痛み・腫れ

靴の後ろに当たると痛む

アキレス腱の動きで痛みが増す

原因

踵の後部に繰り返し圧力や摩擦がかかること

足の形(ハイアーチや外反足など)や歩行時の衝撃の影響

運動や靴による摩擦

踵骨骨端症(シーバー病)

踵骨の成長軟骨(骨端線)部に炎症が生じる小児の踵の疾患。

主に成長期(8〜14歳)の活発に運動する子どもに多い。

運動中や運動後に踵の後方の痛みが出るのが特徴。

主な症状

踵の後ろやアキレス腱付着部の痛み

運動時(ジャンプや走る動作)に痛みが増す

踵を押すと痛む

足をつくのをかばって歩くことがある

原因

成長期の骨が柔らかく、アキレス腱やふくらはぎの筋肉からの牽引ストレスが踵骨に加わる

運動量が多いことや、ハイアーチや扁平足など足の形によって負荷が増す

鵞足炎(がそくえん)

膝の内側下部(膝関節の内側下、すねの上部)にある**鵞足(がそく:縫工筋、薄筋、半腱様筋の腱がすねの内側に付着する部分)**の炎症。

ランニングやジャンプなどの膝の屈伸動作の繰り返しで起こりやすい。

症状は膝の内側下部の痛み、圧痛、腫れ。

原因

運動による膝の内側への過剰な負荷

足の形や歩行・ランニングフォームの偏り

扁平足や内反足により膝の内側に負荷が集中することがある

太ももやふくらはぎの筋力バランスの崩れ

有痛性外脛骨

足の内側の舟状骨の外側にある副骨(外脛骨)が炎症を起こす疾患。

成長期の子ども(特にスポーツをする小学生~中学生)に多い。

症状は足の内側の突出部の痛みや腫れ、歩行時の違和感。

スポーツや長時間歩行で痛みが増すことがある。

原因

外脛骨に付着する後脛骨筋腱や内側縦アーチへの負荷による炎症

扁平足や偏平足など足底アーチの崩れ

運動や走る・ジャンプする動作での繰り返し負荷

扁平足

足の縦アーチ(足の内側のアーチ)が低下して平らになった状態。

成長期の子どもや成人に多く、先天性の場合と後天性の場合がある。

症状は軽度の場合は自覚症状がないこともありますが、進行すると疲れやすさ・痛み・歩行不安定・足の変形につながる。

扁平足による歩行・足への影響

足底の衝撃吸収が不十分になるため、膝・股関節・腰に負担がかかる。

足の内側に体重がかかりやすく、足底の痛み・外反母趾や内反小趾のリスクが増す。

長時間歩行や運動で疲労感や痛みが出やすい。

ハイアーチ

足の縦アーチが過度に高くなった状態。

扁平足とは逆に、足裏が地面に接する面積が少なく、体重が前足部や踵に集中しやすい。

症状は軽度では自覚症状が少ないこともありますが、進行すると足裏の痛み、外反母趾、足底筋膜炎、足首の不安定感につながることがあります。

ハイアーチによる歩行・足への影響

足底の衝撃吸収が不十分になり、踵や前足部に負担が集中。

足底の接地面が少ないため、バランスが取りにくく転倒リスクが高まる。

足底筋やふくらはぎの筋肉に負担がかかりやすく、疲労や痛みが出やすい。

内転足

足全体が足の前方で内側にねじれるように回転した状態。

歩行時につま先が内側に向きやすく、X脚やO脚、扁平足などの変形と関連することもある。

主に成長期の子どもや歩行パターンに偏りがある場合に見られる。

主な症状

歩行時につま先が内側を向く(内向き歩行)

足のバランスが不安定で、つまずきやすい

足や膝、腰への負担が増えることがある

開帳足

足の前足部(中足骨)が横に広がって、足の横アーチが低下した状態。

扁平足と関連することも多く、足幅が広がることで足底の負担が前方に集中しやすくなる。

主に長時間の歩行や立位、加齢、外反母趾の影響で起こることがある。

主な症状

足幅が広がり靴が合わない

足の前側にタコや胼胝(べんち)ができやすい

前足部の疲れや痛み、歩行時の違和感

O脚

膝が外側に開き、両膝をそろえて立ったときに膝の間に隙間ができる状態。

生まれつきの場合もありますが、加齢や体重増加、筋力バランスの偏りで進行することもある。

長期的には膝の内側軟骨がすり減り、変形性膝関節症のリスクが高まる。

主な症状

膝内側の痛み

歩行時の膝の不安定感

足底や腰への二次的負担

原因

遺伝や骨格の問題

膝や股関節周囲の筋力バランスの偏り

扁平足や過回内による下肢のアライメント変化

X脚

両膝が内側に寄り、立ったときに両膝が接近またはくっつき、足首に隙間ができる状態。

膝の外側の軟骨に負担がかかりやすく、長期的には**変形性膝関節症(膝外側)**のリスクが高まる。

主な症状

膝外側の痛みや違和感

足首や足底への負担増加

歩行時のバランス不安定

原因

遺伝的要因や骨格の問題

股関節や膝周囲の筋力バランスの偏り

扁平足や過回内、ハイアーチなど足部アライメントの偏りによる下肢への影響

胼胝(べんち)

足の皮膚に慢性的な圧力や摩擦が加わることで角質が厚くなった部分。

特に母趾球、踵、足の側面、指の関節などにできやすい。

過度の圧力や靴のフィット不良、足の変形(外反母趾、開帳足など)が原因。

主な症状

足底や足指の皮膚の硬化・厚み

圧迫時の痛みや歩行時の違和感

進行すると歩行困難や炎症を伴うことも

原因

足底や足指に体重が集中

靴や歩行フォームによる摩擦

扁平足・開帳足・外反母趾など足の変形

マメ(水膨れ)

足に繰り返し摩擦や圧力がかかることで、皮膚の表皮と真皮の間に水やリンパ液がたまる状態。

主に指先、かかと、母趾球などにできやすい。

適切に対応しないと破れて痛みや感染の原因になる。

主な症状

足底や足指の水ぶくれ

摩擦や圧迫による痛み・違和感

破れた場合は炎症や感染のリスク

原因

靴や靴下の摩擦

長時間歩行や運動による局所的圧力

足の形やアーチ異常(扁平足・開帳足・外反母趾など)

魚の目(鶏眼)

足の皮膚に局所的な圧迫や摩擦が繰り返されて角質が円錐状に硬くなる状態。

主に母趾球、足の側面、足指の関節部などにできやすい。

放置すると痛みを伴い、歩行や運動が困難になることもある。

主な症状

足底や足指に硬く円形の角質

圧迫時の痛み(特に歩行時)

炎症や化膿のリスク(悪化時)

原因

足にかかる局所的圧力や摩擦

サイズや形が合わない靴の着用

扁平足・開帳足・外反母趾など足の変形やアライメント異常

腸脛靭帯炎(ランナーズニー)

ランニングなどで膝の外側に痛みが出る症状。

正式には「腸脛靭帯炎(ITB症候群)」とも呼ばれ、大腿骨外側上顆と腸脛靭帯の摩擦や緊張が原因で発症。

長距離ランナーや階段昇降の多い人、下肢の筋力バランスや歩行フォームに偏りがある人に多い。

主な症状

膝の外側の痛み

走行中や階段で痛みが強くなる

長時間走ると膝が張る・疲れる

原因

足や膝のアライメント(ねじれや傾き)の偏り

過回内(足首が内側に倒れすぎる)や扁平足

O脚や股関節の内旋

大腿筋や臀部筋の柔軟性不足

足底から膝への荷重の偏り

膝蓋腱炎(ジャンパーズニー)

膝のお皿(膝蓋骨)下に付着する膝蓋腱が炎症を起こす疾患。

バレーボール、バスケットボール、陸上競技など、ジャンプや着地の動作を繰り返すスポーツに多い。

症状は**膝前面の痛み(特に膝蓋骨下部)**で、ジャンプ・着地・階段昇降で悪化。

原因

膝への繰り返しの衝撃や負荷

足・膝・股関節のアライメント異常

扁平足や過回内(足首が内側に倒れすぎる)

O脚やX脚など膝の角度異常

大腿四頭筋の柔軟性不足や筋力アンバランス

脳梗塞

脳の血管が詰まり、脳の一部が酸素不足になって壊死する疾患。

原因は動脈硬化や血栓、心房細動など。

主な症状は片麻痺、感覚障害、歩行障害、バランス障害など。

脳梗塞後の歩行・足への影響

麻痺側の筋力低下により、足首が下がらない(下垂足)・足が外向きや内向きになることがある。

歩行時のバランスが不安定で転倒リスクが高まる。

体重のかけ方が偏ることで、膝・股関節・足底に二次的な負担がかかる。

大腿骨骨頭壊死

大腿骨の骨頭(股関節の球状部分)に血流障害が起こり、骨組織が壊死する疾患。

原因はステロイド薬の長期使用、アルコール、多発外傷、血管障害などがある。

進行すると股関節が変形し、歩行困難や痛み、可動域制限が出る。

主な症状

股関節の痛み(特に歩行や立位時)

足や腰への放散痛

進行するとO脚や脚長差など歩行異常

股関節症による歩行・足への影響

股関節の変形や痛みにより歩行時の荷重バランスが崩れる。

体重をかばう歩き方になり、膝・足首・足底への二次的負担が増える。

長期的には足底筋・膝関節・腰への負担増加。

後脛骨筋腱機能不全

後脛骨筋は、ふくらはぎの深部にある筋肉で、足の内側の土踏まず(内側縦アーチ)を支える重要な役割を持っています。

その腱が炎症や損傷、加齢や使いすぎで弱くなると、土踏まずがつぶれて扁平足に近い状態になり、痛みや歩行障害を引き起こします。

進行すると「成人期扁平足変形」の大きな原因となります。

後脛骨筋腱機能不全の症状

足首の内側(くるぶしの後ろあたり)の痛み・腫れ

土踏まずが低くなる、足が外に広がる

歩行時に不安定感や疲労感が出やすい

進行すると変形が固定してしまい、強い痛みや歩行障害につながる

関節リウマチ

自己免疫の異常によって関節に炎症が起こり、軟骨や骨が破壊される病気。

特に手足の小さな関節(手指・足趾・足首)に症状が出やすく、変形や痛みを伴います。

進行すると歩行障害や日常生活の制限につながります。

リウマチで足に起こる問題

中足部(足の甲)や前足部の関節が壊れて変形し、横アーチ・縦アーチが崩れる。

外反母趾・扁平足・開帳足が進み、足底の一部に強い圧が集中する。

タコ・魚の目・潰瘍(傷)ができやすく、歩行が困難になる。

足首や膝にまで負担が及び、全身のバランスが崩れる。

糖尿病と足の問題

糖尿病では長期的に血糖コントロールが不良だと、次のような足のトラブルが起こりやすくなります。

1. 末梢神経障害

感覚が鈍くなり、靴擦れや小さな傷に気づきにくい。

2. 末梢動脈疾患(血流障害)

血行が悪く、傷の治りが遅くなる。

3. 足の変形

神経障害による筋バランスの崩れで、外反母趾や開帳足、ハンマートゥなどの変形が進む。

4. 糖尿病足潰瘍・壊疽

小さな傷や圧迫がきっかけで潰瘍になり、重症化すると壊疽(組織の壊死)に至り、最悪の場合は切断が必要になる。

慢性腎不全に伴う足の問題

CKD自体が直接「足の変形」を起こすわけではありませんが、次のような要因で足トラブルが多くなります。

1. 糖尿病や末梢動脈疾患の合併

血流障害や感覚障害により、潰瘍・壊疽のリスクが高い。

2. 浮腫(むくみ)

足が腫れやすく、靴が合わずに靴擦れや圧迫による皮膚トラブルが生じやすい。

3. 骨・関節の脆弱化

CKDでは「腎性骨異栄養症」により骨が弱くなり、変形や骨折リスクが増す。

4. 活動量低下

足の安定性が低下すると歩行が不安定になり、転倒や筋力低下を招きやすい。

脊柱管狭窄症

背骨の中を通る神経の通り道(脊柱管)が狭くなり、神経が圧迫される病気。

主に腰の部分(腰部脊柱管狭窄症)が多く、加齢や変形、椎間板の変性が原因。

主な症状

間欠性跛行(かんけつせいはこう):歩くと足のしびれや痛みが強まり、少し休むとまた歩ける。

足のしびれ・痛み・脱力感

前かがみになると楽になる(神経の圧迫が軽減するため)

脊柱管狭窄症で起こる歩行の問題

痛みやしびれを避けるために**不自然な歩き方(前かがみ・左右差のある動き)**になる。

その結果、骨盤・股関節・膝・足首に負担がかかりやすい。

長時間歩けないため、筋力低下・バランス低下につながる。

腰椎椎間板ヘルニア

背骨の椎間板(クッション役の軟骨)が飛び出し、神経を圧迫する病気。

主に腰部で起こり、腰痛・坐骨神経痛・足のしびれや痛みが出ます。

前かがみや重い物を持つ動作で悪化することが多いです。

腰椎ヘルニアによる歩行の問題

神経圧迫により足のしびれ・痛み・脱力が出る。

痛みを避けようとして**かばった歩き方(左右のバランス不良・骨盤の歪み)**になる。

その結果、膝・股関節・足首など二次的な部位に負担がかかる。

頸椎椎間板ヘルニア

首の椎間板が飛び出して神経を圧迫する病気。

首や肩の痛み・腕や手のしびれ・筋力低下が出る。

重症では歩行障害や巧緻運動障害(細かい手作業が難しい)が起こる。

頸椎ヘルニアによる姿勢・歩行への影響

痛みやしびれを避けて、首・肩・体幹の姿勢が崩れる。

頸髄(脊髄)が圧迫されるタイプでは、下肢のしびれ・歩行の不安定が生じる。

長期化すると腰や股関節・膝・足部に余計な負担がかかる。

腰椎すべり症

腰椎すべり症は、腰の骨(腰椎)が前後にずれてしまう状態です。

主な原因は加齢や椎間板・靭帯の変性(変性すべり症)、スポーツや外傷(分離すべり症)など。

腰痛や下肢のしびれ・痛み(坐骨神経痛に似た症状)が出ることがあります。

長時間立つ・歩くと症状が悪化しやすいのも特徴です。

足と腰のつながり

足のアライメント(かかとの傾き・土踏まずの高さなど)は、下肢全体のバランスを通して腰椎にも影響します。

扁平足や開帳足 → 足が内側に倒れ(過回内)、骨盤が前傾しやすい → 腰椎の前弯が強調され、すべり症の負担が増える。

O脚・X脚 → 下肢の軸が崩れると、腰椎や骨盤にアンバランスな力が加わる。

坐骨神経痛

坐骨神経痛は病名ではなく症状の総称です。

お尻から太もも・ふくらはぎ・足先にかけて、しびれや痛みが出る状態を指します。

原因はさまざまで、代表的なのは

腰椎椎間板ヘルニア

腰部脊柱管狭窄症

腰椎すべり症

など腰椎周辺の神経圧迫です。

足と腰のつながり

足のアーチやかかとの傾きは、歩行や姿勢のバランスに大きく影響します。

扁平足や過回内(内側に倒れる足) → 骨盤が前傾・回旋しやすく、腰椎の神経圧迫を悪化させることがある。

不安定な足元 → 歩行時の振動や衝撃が腰に直接伝わり、神経症状を助長することがある。

巻き爪

巻き爪は、足の爪が横方向に強く湾曲し、皮膚に食い込む状態です。

原因:先天的な爪の形、深爪、合わない靴、歩き方の癖、スポーツなど。

症状:爪周囲の痛み・炎症・化膿。歩行困難になることもあります。

足と巻き爪のつながり

巻き爪は「爪だけの問題」ではなく、足の使い方や荷重のかかり方と深く関係しています。

扁平足や開帳足 → 指先への力が均等にかからず、母趾に強い圧が集中しやすい。

ハイアーチ → 前足部への荷重が強く、爪に食い込みやすい。

浮き指 → 地面をしっかり踏めないため、爪が上から押されず、丸まりやすくなる。

腰椎分離症

腰椎分離症は、腰の骨(腰椎)の後方にある椎弓という部分にヒビ(疲労骨折)が入る状態です。

主に 成長期のスポーツ選手(小中高生) に多い。

特にジャンプや腰の反り(後屈)、回旋動作の多いスポーツ(野球・サッカー・バレーボール・体操など)で発生しやすい。

症状:腰痛が中心。ひどくなると分離した部分がずれて「腰椎すべり症」に進行する場合もある。

足と腰椎分離症のつながり

腰椎分離症は基本的には「腰の疲労骨折」ですが、足元のバランスの乱れが腰への負担を増やすことがあります。

扁平足や過回内

 → 下肢の動きがねじれやすく、骨盤の回旋・前傾が増えて腰椎のストレスが大きくなる。

アーチの低下や不安定性

 → 着地時の衝撃が腰にダイレクトに伝わりやすい。

左右差(脚長差や足の使い方の癖)

 → 体幹がブレ、腰椎の特定の部分に繰り返し負担が集中する。

中足骨骨頭痛

中足骨骨頭痛は、足の指の付け根(中足骨頭)に痛みが出る状態を指します。

足裏の「つけ根」部分に痛みや腫れ、タコ・胼胝(べんち:硬い皮膚)ができやすい。

特に歩行やランニング、ハイヒールなどで前足部に負担が集中することで悪化。

 

主な原因

開帳足(横アーチの低下)

→ 中足骨が扇状に広がり、特定の骨頭に荷重が集中。

ハイアーチや外反母趾

→ 指の付け根に過剰な負担。

靴の不適合

→ 先が細い靴やヒールで前足部に圧迫。

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